Running Lean ―実践リーンスタートアップを読みました。
スタートアップを実験のように捉え、低コストで最大の効果を生み出すように、要点を絞って学習し改善することを計測し検証しながら、ゴールを調整していくリーンスタートアップという手法があります。
ビジョンに対して、それを達成する方法が明確でないのが当たり前だと認めて、柔軟に方向性を調整しながら進む仕組みこそ価値があるという考え方です。
そのリーンスタートアップの実践本とも言える一冊です。
スタートアップの最初の目標は学習である。
ぼくの場合は、経営とは全く関係ありませんが、アプリを作りリリースするまでの手順にこのリーンスタートアップの考えを取り入れてみたら面白いのではないかと考えました。
スタートアップの最初の目標は学習です。拡大ではありません。
例えば、自分が欲しいサービスというものがあったとして、それが本当に誰かが必要としている課題なのかを学習することも必要です。
新しいアプリのアイデアを、誰かに話をしてみて意見や課題を見つけることもいいと思います。
個人的には、これはかなり重要だと思いますし、想定しているユーザーを見つけるのが難しい場合もあるのですが試してみると結構色々なことがわかります。
たとえ簡単なアプリのアイデアであったとしても、どこかの段階で一度は誰かに話して興味を持ってもらえるか確認しています。
実際にぼくは大したものは作れませんが、それでも話してよかったなぁと思うことばかりです。
以前、とある新規事業で考えていたWebサービスでがありました。
そのときにインタビューを10名ほどにお願いしたことがありますが、もう少しこういった検証の視点を持っていればよかったなと思うことがあります。
そのときは仮説に対しての検証・学習というよりは、機能の不満とリクエストばかりを気にして確認していました。
最初の目標は、強いシグナルを受け取ることです。(肯定的なものでも否定的なものでも構いません。)サンプル数は少なくて結構です。わずか5人の顧客インタビューで十分です。
顧客インタビューとは、何がわからないかさえわからないことの探求です。
直接話しを聞いて、そこからヒントを得るコツのようなものも本書では結構具体的に書かれています。
さいごに
すごく実践的で、著者が実際に運用したリーンスタートアップの手法が詰め込まれた本です。
学習ループと呼ばれる状態を重要な事項すべてに、適用することで製品の改善を凄まじいスピードで行うその仕組みを作るエッセンスがこの本にはあります。
そういった意味ですごく充実した本だと思うのですが、個別の事案からそれらを示唆しているので、ある程度は、自分に置き換えて読み解く必要があるかと思います。
リーンスタートアップを読んで、次に読む本としてこの本は良い選択だと思います。
ぼくは、例えばアプリのリリースをこの本の内容を参考にしてやってみたらどうなるのだろうとか、そういった視点に置き換え読んでみました。
しかしアプリではなくても、ある一定の目的を達成することであれば、たくさんのことに応用可能なのではないでしょうか。