才能を伸ばすシンプルな本 ダニエル・コイル を読みました。

習慣というものに、強い興味があります。
また、勉強・練習や訓練をして伸ばす能力についてもよく考えることがあります。

最近は、少なくなりましたが、そういった本もよく読んでいました。
そういった中から得た知識を総合すると、一つのスキルを身につけるまでに必要なのは徹底して、費やす時間だという答えが見えてきます。

本書は、著者が様々な能力開発に携わる人々から得た、スキルや才能を伸ばすヒント集のような本です。
先日Kindleストアでセールになっていましたので、買って読みました。

どこかで見かけたことがあるような話が、所々に出てきて色々な本を思い出すきっかけになりました。

人はみな、周囲の人の影響を受けて生きている。だからモチベーションに火をつける方法の一つは、なりたい人を毎日じっとみつめて、そのイメージを鮮明に脳裏に焼き付けることである。

盗むときは、全体的な印象ではなく具体的な要素に集中しよう。たとえば、ゴルファーのバックスイングの頂点での左肘の角度、外科医の右手の動作、歌手が高音を出すときの唇の形と張り、コメディアンがギャグをいうときの間、などなど。

ここでのもっとも重要な動きとは何か?

その人は自分とどんな点で、違う動きをしているか?

大切なのは、どんな形で日記をつけるかではなく、書き留めたアイデアをあとで振り返ることである。
ハードスキルこそが他のすべてのことの基盤になる

ハードスキルを学ぶときは、正確に測定しながらゆっくりおこなう。一回にひとつの単純な動作をおこない、繰り返しによって完璧に仕上げてから次に進もう。とくに最初はミスを発見し、修正することを心がけよう。

練習が終わるたびに、「どこがよくて、どこがよくないか。そして、その理由は何か?」と自問しよう。

若くして頭角を現わすことができなくても、あきらめてはいけない。若いときの成績は最終結果ではなく途中経過とみなそう。つまるところ、才能の開発は「短距離走」ではなく「マラソン」なのだから。

練習に費やした時間を計るのではなく、「背伸び」と「繰り返し」の数を数えよう。

単に練習したというだけで、何かを達成したと勘違いしてはいけない

カギは集中力と、どんなに小さなミスでも認識して修正したことだ。

大切なのは、どれだけ速くできるかだけでなく、どれだけゆっくりと正確にできるかだ。

スキルは徐々に伸びていくものだ。「園芸家のように考えて大工のように取り組め」を方針にすればいい。

本書では、背伸びをするという表現が頻繁に登場します。

自分が限界だと思っているであろう線を少し超えるような練習のことで、それによって生まれるミスをいかに克服するかというのが能力を伸ばす鍵なのだそうです。

実際に、以前は難しかったものも練習すると簡単になり、特に注意も払わずにこなせるようになります。
そうするとそれより更に、高度なことをしないと新しい力を伸ばせないというのは、実感としても正しいと思います。

それに似た方法として、毎日少しづつ同じ部分プラス新しい部分という繰り返しを行えば、毎日復習をしつつ新しいことを身につけることができるのでオススメです。

まとめると、ミスをするぐらい難しいがミスを分析できるぐらい容易い適度な背伸びをする状態を繰り返すことができるのかということのヒントを得ることができる本です。

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