本は死なない Amazonキンドル開発者が語る「読書の未来」を読みました。
Kindleを開発者したプロダクトマネージャーが出した本です。
Kindleの誕生秘話や、出版業界との交渉などのストーリーも面白い内容なのですが、著者が考えている電子書籍観といいますか電子書籍の未来をどう考えているのかが垣間見える非常に興味深い本でした。
写本から、グーテンベルクの印刷やら現在の印刷技術、Kindleやその他の電子書籍までの情報を保持する媒体という視点での歴史を一通り追いながら、それぞれのターニングポイントで失ったものが何だったのか、現状と比較しながら電子書籍を解釈していき、著者が見ている電子書籍の未来がどれぐらい現実的なのかを感じとっていくような本です。
ぼくは紙の優位な部分とデジタルのメリット、それぞれにあると思うんですよね。
著者もそのことは、指摘していて紙の機能を全て電子書籍に持ち込むのは現状では難しいと判断しています。
例えば、中古本の販売。読み終わった本というものをデジタルデータでは、第三者へ譲渡することが難しく売ることもできないのが基本です。
これは、紙の本でないと現状では実現できません。
日本ではまだ、公開されていませんが、貸し借りをサポートするというのもハードルが高い一つの機能です。
このあたりは、上手く取り入れて実現して欲しいですね。
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