こんにちは、JAGA(ja_gaimopotato)です。
習慣の力を読みました。
新しい習慣をいくつか身につけたいと思っていて、何か参考になればと思って読みました。
結構なボリュームの本ですし、話が多岐にわたるので、各章で伝えたいことをきちんと把握しながら読まないと若干ついていけなくなる部分がありました。でも、本当に面白かったです。
人間は習慣の動物
人間は習慣の動物であるというぐらいに習慣に支配されています。
習慣の集まりにすぎないとさえ言われるほどに。
ある論文によると人間の行動の40%以上が習慣から選択された行動であるといいます。
そもそも習慣とは何かについては、本書では「ある時点で意図的につくり、やがて考えなくても毎日、何度も行うようになるもの。」と定義されています。
私達はどのぐらい食べるか、職場に着いたら何をするか、週に何回酒を飲むか、いつジョギングに行くかといったことを、ある時点で意識的に決めている。やがて決定をしなくなり、その行動は無意識のものとなる。(p.10)
きっかけ→ルーチン→報酬
脳が楽をしようとすることで習慣が生まれます。
ここでいう楽するとは、脳ができるだけ介入しないで済むことで消耗しない。ということです。
脳は習慣を使う機会を常に伺っていて、習慣を使うかどうかの判断のきっかけを探しているのです。
このきっかけによって、習慣にバトンを渡します。
そして、習慣の一連の作業を終えると報酬を得ます。
この報酬が脳にとって役に立つのであれば、使える習慣であると判断し習慣がさらに根強いものになっていくのです。
この「きっかけ→ルーチン→報酬」というループは、どんどん無意識に起こるようになる。きっかけと報酬が相互につながると強力な期待や欲求が生まれる。(p.42)
ぼくはこの本を読む前ですが、習慣に関する話というのはいくつも聞いたことがありましたので習慣の支配から逃れられないことはわかっていました。
ですので、逆に利用しようと習慣づくりに力を入れた時期があります。
納得行くように習慣になったものもありましたし、全く続かなかったこともあります。
トリガーとルーチンの概念はわかっていたものの、続かなかった場合では報酬の部分の設定が悪かったのだと思います。
本書の第2章では、ファブリーズがなぜヒットしたのかについての理由を語っています。
しばらくは、ファブリーズで匂いを消すということを新しい習慣にしようと考えて売り込んでいました。でも、思うようにいかないまま時が過ぎていきます。
掃除以外にもファブリーズを使うということを習慣にしてもらおうとしましたが、上手くいきませんでした。
そこで今までの習慣である掃除に、新しい習慣「最後にシュッと吹きかける」を加え、報酬として「いい香りがする」ことを得られるようになったことで報酬への欲求が高まり、成功したというのが本書の分析の結果です。
きっかけと報酬だけでは、習慣をずっと続ける力を保つのは難しいということもあるようです。
脳が報酬を期待するようになることが、ずっと続けるためには不可欠です。
習慣を作りかえる
私たちは習慣をなくせないとわかっている。そのため交換するしかない。そして、もっとも簡単にそれができるのは、習慣入れ替えの鉄則が適用されたときであることもわかっている。
習慣入れ替えの法則とは、その習慣で得ていた脳が期待している報酬を満たす他の行為をルーチンとするということです。
たばこを吸うことの報酬が気晴らしなのであれば、誰かと話をすることで置き換えられるのかも知れません。
代わりのルーチンを見つけることで習慣を変えることができるのだと本書では述べています。
また一つの習慣を変えれば、それが連鎖反応を起こして他の習慣も変わっていくという現象もあるようです。
一つの習慣を変えれば、それが連鎖反応を起こして他の習慣も変わっていく。(中略)それがキーストーン・ハビットであり、それが変わると仕事、食事、遊び、生活、消費、コミュニケーションなどあらゆるものに影響を与える。(中略)成功の秘訣はいくつかカギとなるものを見つけて、それを強力なコテにすることにある。
小さな習慣でも何かに影響していくのだと考えると一つ一つ習慣を洗い出して調べてみたくなります。
そのほか、組織の習慣がどのように影響を与えていくのか、それを改善することでどれほど劇的に変わるのか。という集団の習慣についても本書では多くのページを割いています。
また、習慣というものを突き詰めていき習慣の倫理にまで話は及びます。
習慣、つまり無意識にそれを求め繰り返し行うことであっても、それによって引き起こされたある行為が無罪であり、ある場合では無罪ではなかった事例をもとにどの習慣が許せるのかという境界を見極めていきます。
この本は本当に濃い習慣の話をぼくに提供してくれました。
まだ整理しきれていないのですが、これは本当に読んでよかった本でした。